「モラハラなんてした覚えないし、DVなんて絶対にない。でも妻は絶対そう言い張る、と言われました」

Dさん(30代・男性)が当社に連絡を入れてきたとき、電話口の声には困惑と怒りが入り混じっていました。妻が「夫からモラハラを受けている」と主張し、5歳の子どもを連れて突然家を出ていったのです。

「モラハラだと言われたが、全く身に覚えがない」

ある朝、Dさんが出勤しようとすると妻の姿がありませんでした。子どももいない。置き手紙には「モラハラに耐えられない。DV被害として民間シェルターに入る。探しても無駄」と書かれていました。

Dさんはすぐに両親に連絡を取り、妻の両親にも事情を説明しました。当社に相談に来た際には、Dさん、Dさんの両親、妻の両親の5名全員が揃っていました。全員の口から出た言葉は同じでした。

「モラハラにもDVにも、全く心当たりがない」

妻の両親も娘の言い分を信じていないという異例の状況でした。ただし当社には原則として、DV被害を訴えている人物の居場所を調査して依頼者に教えるということはできません。探偵業法によって定められているルールです。

しかし詳しく話を聞き、提供された情報を精査した結果、このケースは本当のDV・モラハラ被害ではない可能性が高いと判断しました。当社では「仮にシェルターに入っていた場合は居場所を報告しない」という誓約を条件に、調査を引き受けることにしました。

「モラハラ」が浮気の隠れ蓑になるケース

配偶者が突然「DV・モラハラ被害」を主張して家を出るケースには、いくつかのパターンがあります。

本当に被害を受けているケースはもちろん存在します。しかし当社が経験してきた中では、浮気相手との関係を進展させるための「名目」としてDV・モラハラを主張するケースも、残念ながら一定数あります。

この手口の特徴は、「シェルターに入った」という説明が追跡を事実上不可能にする点です。DV被害者のシェルターは所在が非公開であり、探偵であっても合法的に居場所を突き止めることはできません。つまり「シェルターに入った」という一言が、配偶者が動けなくなる最も強力な言い訳になります。

浮気のサインと照らし合わせると、家出前から何らかの変化が出ていることがほとんどです。Dさんの場合も、振り返れば「少し前から不審な行動はあった」という記憶が家族の間にありました。

調査の概要

調査開始から居場所の特定まで、約2週間かかりました。身一つで5歳の子どもを連れて出た先を見つけることは容易ではありませんでしたが、地道な調査の結果、静岡県内の某所に所在が絞られました。

居場所が判明した翌日から、現地での張り込みを開始しました。場所は4階建ての古いマンションの1階の一室です。

調査初日 朝8時半、最初に姿を現したのは5歳の子どもでした。子どもはマンションの敷地内で一人遊びをしています。幼稚園や保育園に通っている様子はありません。しばらくすると妻が出てきて、一緒に外で遊ぶ様子が確認されました。

9時半、その部屋から30歳前後の男性が出てきました。男性は車で出かけました。

午後になると妻と子どもは近所に歩いて買い物へ。男性が戻ったのは午後6時過ぎでした。その部屋がシェルターとして使用されている事実はないことが確認されました。

その後の調査 数日間の張り込みを継続。男性は毎日仕事に出ているように見えましたが、実際の行き先は車で10分ほどのパチンコ店でした。それが毎日続きました。

妻と男性が同じ部屋に生活しており、夫婦同然の生活実態があることが確認されました。家出の「名目」はモラハラ・DV被害でしたが、実態は浮気相手の男性との同棲でした。

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「やっぱり……」そして「今すぐ帰りたい」

調査結果をDさんと家族に報告すると、「やっぱり……」という反応でした。薄々感じていた疑念が、事実として確認された瞬間でした。

その後Dさんは弁護士を同伴して妻のもとへ向かい、すべてが判明していることを告げました。すると妻は泣きながら謝罪し、「今すぐ家に帰りたい」と言ったといいます。

理由を聞くと、同居していた男性が仕事をしておらず収入もない人物だと、一緒に生活してみて初めてわかったということでした。

Dさんからその話を聞いたとき、率直に言って「ずいぶん勝手な話だ」と思いました。しかし同時に、このケースで最も傷ついたのは、事情も理解できないまま見知らぬ土地に連れていかれた5歳の子どもだということも、忘れてはいけないと感じました。

浮気後の選択肢については、感情的な判断ではなく冷静な状態で考えることが重要です。Dさんのケースでは、不貞行為の証拠と「虚偽のモラハラ主張」という事実の両方が、その後の法的手続きにおいて重要な意味を持ちました。

「モラハラ」を主張して家出した配偶者への対応

身に覚えのないモラハラ・DV被害を主張されたとき。 一方的な主張に動揺することなく、まず冷静に事実関係を整理してください。本当の被害であれば被害者を守ることが最優先ですが、虚偽の主張であれば浮気調査と弁護士の連携を通じて実態を明らかにすることが、子どもを守ることにもつながります。

「シェルターに入った」と言われたとき。 この言葉が出た時点で、探偵への依頼は法的な制約を受けます。ただしケースによっては、当社のように状況を精査した上で対応できる場合もあります。まずは詳しく相談してください。

家出前に不審な行動があったとき。 Dさんの家族が振り返って「確かに少し前からおかしかった」と感じていたように、家出は突然に見えても、その前から準備が進んでいることがほとんどです。浮気のサインと照らし合わせて、思い当たる変化がないか確認してください。

子どもを連れて出ていったとき。 子どもの所在確認は法的にも重要な問題です。不貞行為の証明に必要な証拠を確保しながら、弁護士と連携して対応することをお勧めします。感情的に動くと、親権問題に影響することがあります。

よくある質問

Q. 妻が「DV・モラハラ被害」を主張して出ていきました。居場所を調査してもらえますか? A. 探偵業法により、DV被害を訴えている人物の居場所を依頼者に報告することは原則できません。ただしケースの詳細を伺った上で、対応可能かどうかを判断することはできます。まず状況を詳しくお聞かせください。

Q. 身に覚えのないモラハラを主張されています。証拠を集める方法はありますか? A. 虚偽のモラハラ主張であることを示す証拠、および浮気の証拠を組み合わせることで、法的手続きを有利に進めることができます。弁護士との連携が特に重要なケースです。

Q. 子どもを連れて出ていった場合、どう対応すべきですか? A. 子どもの所在確認と安全の確保が最優先です。感情的な行動は親権問題に影響するリスクがあります。弁護士に相談しながら冷静に対応することをお勧めします。

Q. 家出先での同棲が確認されました。慰謝料請求はできますか? A. 不貞行為の証拠が揃っていれば、慰謝料請求は可能です。虚偽のモラハラ主張によって受けた精神的苦痛についても、別途請求できる可能性があります。弁護士にご相談ください。

Q. 調査に2週間かかるケースもありますか? A. 居場所の特定から始まる調査は、通常の行動調査より時間がかかることがあります。今回のように手がかりが少ない状態からのスタートでも、地道な調査で居場所を特定できたケースです。まずはお持ちの情報をお聞かせください。

まとめ

目黒区在住・30代夫婦のケース。「モラハラ被害」を主張して5歳の子どもを連れて家出した妻の居場所を、約2週間の調査で特定。静岡県内のマンションで浮気相手の男性と同棲していた実態が明らかになりました。弁護士同伴で事実を突きつけられた妻は謝罪し、「今すぐ帰りたい」と話しましたが、その背景には浮気相手が無職・無収入だったという現実がありました。

「モラハラだと言われたが、全く身に覚えがない」——その違和感は、正しかったのです。

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