事例概要
- 依頼者:30代女性(江東区在住)
- 調査対象:依頼者の夫(30代・士業・新橋に事務所)
- 調査期間:約3週間・実調査6日間
- 結果:事務所スタッフとの不倫を確認・相手アパートへの訪問・外泊を証拠化・慰謝料請求
「最初から疑っていたわけじゃないんです。ただ、去年スタッフが入ってから、少しずつ夫が変わっていった気がして」
相談に来たRさん(30代・女性)は、静かな口調でそう話しました。感情を抑えている、というより、すでに怒りの段階を通り過ぎて、冷静に事実を整理しようとしている、という雰囲気でした。
「変わったというか、なんとなく、仕事への向き合い方が変わった感じがして。以前より楽しそうに仕事の話をするようになったんです。最初はいいことだと思っていたんですが」
「仕事が楽しくなった」の違和感
夫は士業として新橋に自分の事務所を持っています。独立してから数年、小規模ながら着実に実績を積んできた、とRさんは言いました。
約1年前、新しいスタッフが事務所に加わりました。20代の独身女性でした。
「夫から話を聞く限り、仕事ができる子で、事務所の雰囲気も良くなったって言っていて。そのときは素直に良かったねと思っていました」
変化が出始めたのは、そのスタッフが入って数ヶ月が経った頃からでした。
帰宅時間が遅くなりました。「クライアントとの打ち合わせが長引いた」「書類仕事が残っていた」という説明が続きました。士業という仕事柄、繁忙期には遅くなることもあります。Rさんはそれほど気にしていませんでした。
「でも、繁忙期でもない時期に遅くなる日が増えてきて。しかも機嫌が良い状態で帰ってくるんです。仕事が忙しくて遅くなった人の顔じゃなくて」
スマートフォンの扱いも変わりました。以前はリビングに置きっぱなしにしていたのに、常に手元に持つようになりました。
月に1〜2回、外泊するようになったのは、半年ほど前からでした。「クライアントと飲んで終電を逃した」「遠方の仕事があって前泊した」という説明でしたが、Rさんには引っかかるものがありました。
「士業の仕事で外泊って、そんなに頻繁にあるものなのかな、と思って。でも夫の仕事のことは詳しくないし、そういうものかなと思おうとしていました」
決定的だったのは、夫が外泊した翌日のことでした。「ビジネスホテルに泊まった」と言っていたのに、洗濯物からホテルのアメニティではない石鹸の香りがしました。誰かの家に泊まった匂いだ、とRさんは直感しました。
調査の概要
Rさんから得られた情報は以下の通りでした。
- 夫の事務所の場所(新橋)・退社時間帯の目安
- 外泊が多い曜日のパターン
- 夫が使用する交通手段(電車)
- 新しく入ったスタッフの存在・勤務開始時期
夫が「今夜は遅くなる」という連絡を入れた日に合わせて調査を開始しました。
1日目の調査
夫は19時頃に事務所を出ました。同じタイミングで出てきたのは、20代と思われる若い女性でした。2人で電車に乗り、自由が丘へ。駅から徒歩数分のアパートのエントランスに入りました。夫が出てきたのは、翌朝7時を過ぎていました。外泊の事実が1日目の調査で記録されました。
2日目の調査
同じパターンが繰り返されました。退所後に同じ女性と合流し、自由が丘のアパートへ。この日は深夜0時を過ぎて夫が出てきました。
3日目の調査
平日の昼間、夫がクライアントとの外出と思われる外出をした後、直接自由が丘へ向かう場面を確認しました。アパートに入り、約2時間後に出てきました。事務所への直行直帰ではなく、昼間にも相手のアパートを訪問していたことが記録されました。
4日目の調査
週末の外出を確認しました。Rさんに「仕事の資料を取りに事務所に行く」と伝えて外出した夫が、新橋の事務所には向かわず、直接自由が丘のアパートへ向かいました。昼過ぎから夕方まで滞在し、帰宅しました。「事務所に行く」という説明との乖離が記録されました。
5日目・6日目の調査
同様のパターンが確認されました。平日の退所後・外泊・週末の訪問という複数のパターンが記録され、継続的かつ日常的な関係であることが明らかになりました。
調査期間は約3週間、実調査6日間でした。
「入り浸っていたんですね」
調査結果を報告したとき、Rさんは映像を確認しながらひとつひとつ確認するように見ていました。
「自由が丘か。おしゃれなところに住んでいるんですね、その人。家賃も旦那が出してるんですかね」
しばらく映像を見た後、こう言いました。
「入り浸っていたんですね。ほぼ毎週、向こうのアパートに」
夫に証拠の存在を告げると、最初は「仕事の打ち合わせで立ち寄っただけ」と言いました。しかし複数日・複数パターンにわたる記録を示すと、否定する言葉がなくなりました。
「1年前からです」と夫は言いました。スタッフが入ってすぐに関係が始まっていたことが、これで確認されました。
「仕事が楽しくなったって言っていたの、そういうことだったんですね」
Rさんはそう言いました。静かな声でしたが、その言葉の重さは伝わってきました。
士業・自営業という「見えにくさ」
今回のケースで特徴的だったのは、夫が士業として自分の事務所を持っているという立場でした。
自営業・士業の場合、勤務時間・外出先・打ち合わせの相手を配偶者が把握することが非常に難しいものです。「クライアントとの打ち合わせ」「業務上の外出」という説明は、具体的な内容を確認する手段がなく、配偶者には疑いにくいものです。
また事務所のスタッフという関係は、職場不倫④でお伝えしたように、日常的な業務上の連絡という完璧な名目があります。「スタッフと連絡を取り合っている」「スタッフと仕事の話をしている」という状況は、配偶者には疑いにくいものです。
さらに今回は、不倫の場所が相手のアパートだったという点も特殊でした。ホテルへの入退場記録と異なり、アパートへの出入りの記録は、継続的な関係の実態をより明確に示すものです。
慰謝料請求の進め方
調査報告書を受け取ったRさんは、弁護士へ相談しました。
複数日にわたる外泊の記録・昼間のアパート訪問・週末の「事務所に行く」という虚偽の説明——これらが揃っていたことで、夫は否定することができませんでした。
相手スタッフへの慰謝料請求については、夫が既婚者であることを相手が知っていた事実(事務所のスタッフとして夫の家庭状況を知り得る立場にあった)が認定され、請求が成立しました。
「相手の女性を事務所から辞めさせてほしい」というRさんの希望も、示談の条件に盛り込まれました。
離婚については「まだ決めていない」とRさんは言いました。「ただ、このまま何もなかったことにはできない。ちゃんと責任を取らせることが先でした」
慰謝料は夫と相手スタッフの双方から受け取りました。
こういう変化が重なったとき
パートナーが「仕事が楽しくなった」と感じたとき
新しい仕事仲間ができた、やりがいが増した——仕事への向き合い方が変わること自体は良いことです。しかしその変化が「特定の人物の存在」と連動しているとき、その関係の実態を確認する価値があります。
外泊の説明が「仕事上の理由」ばかりのとき
「クライアントとの飲み会で終電を逃した」「遠方の仕事で前泊した」——士業・自営業の場合、こういった説明は通りやすいものです。しかし外泊の頻度・タイミング・翌朝の様子に違和感があるとき、実態の確認が重要です。夫の浮気のサイン15選もあわせてご確認ください。
「外出先」の説明と実態が合わないとき
「事務所に行く」と言って出かけた日に、事務所とは別の場所に向かっていた——こういった「説明と実態の乖離」は、調査によって初めて明らかになることが多いものです。
よくあるご質問
Q. 夫が自営業・士業で行動が読みにくいのですが、調査できますか?
A. はい、対応しております。自営業・士業の場合、行動パターンが不規則なことが多いですが、事前に情報を丁寧に聞き取ることで調査の組み立てができます。ご主人の浮気調査のページからお気軽にご相談ください。
Q. 不倫相手が職場のスタッフの場合、慰謝料請求と同時に退職を求められますか?
A. 示談の条件として退職・異動を求めることは可能です。ただし強制力はなく、相手が任意に応じることが前提になります。弁護士と相談しながら示談条件を設定することをお勧めします。当社では顧問弁護士への無料紹介も行っております。
Q. 相手のアパートへの出入りの記録は証拠になりますか?
A. はい、有効な証拠になります。特に外泊の記録は、継続的な関係の実態を示す証拠として法的にも有効です。調停・裁判で勝てる証拠もあわせてご参照ください。
Q. 「仕事の打ち合わせで立ち寄っただけ」という言い訳は通りますか?
A. 複数日にわたる訪問・外泊の記録がある場合、「打ち合わせ」という説明では否定できません。継続性・頻度・外泊という事実が、関係の実態を示します。
Q. 証拠が揃った後、相手を事務所から辞めさせることはできますか?
A. 示談条件として要求することが可能です。ただし法的な強制力はないため、相手が任意に応じることが前提です。弁護士を通じた交渉が有効です。
まとめ
江東区在住の30代夫婦のケースです。約1年前に事務所に加わった独身のスタッフと不倫関係にあった士業の夫が、自由が丘の相手アパートに平日・外泊・週末と入り浸っていたことを、約3週間・実調査6日間で記録しました。夫と相手スタッフの双方への慰謝料請求・相手の退職が示談条件に盛り込まれた事例です。
担当調査員より
「仕事が楽しくなった夫」を見て、最初は良かったと思ったというRさんの言葉が、ずっと頭に残っています。
浮気をしている人が暗い顔をしているとは限りません。むしろ逆で、活き活きとしている、機嫌が良い、仕事の話を楽しそうにするようになった——そういう変化が実は浮気のサインだった、というケースは、私たちが思っている以上に多いものです。
今回の調査で印象的だったのは、相手のアパートへの訪問が「特別なこと」ではなく、夫にとって完全に日常になっていたことです。退所後にアパートへ、昼間にアパートへ、週末にアパートへ——まるでもう一つの家があるような状態でした。
「洗濯物の匂いがおかしかった」というRさんの違和感は、正しいものでした。長く一緒にいるからこそ分かる感覚というものがあります。その感覚を「考えすぎかな」と打ち消さずに、ご相談いただけて良かったと思っています。
