「相手が誰かはわかっています。職場の女性です。ただ、証拠がない」
相談に来たYさん(40代・女性)は、そう切り出しました。夫は40代の会社員。疑い始めてからすでに数ヶ月が経っていました。確信はある。でも証拠がなければ、夫は認めないだろうという予感もありました。
「帰りが遅い日の言い訳が、いつも同じだった」
最初に気になったのは、帰宅時間の変化でした。以前は定時に近い時間に帰ってきていた夫が、週に何度か「仕事が長引いた」という連絡とともに遅くなるようになりました。
残業そのものはあり得ることでした。しかし遅くなる日のパターンが、少しずつ見えてきました。特定の曜日に集中している。そして帰宅したときの様子が、長時間働いた人間らしくない。疲れていない。どこかすっきりしている。
スマートフォンの扱いも変わりました。以前はリビングに置きっぱなしにしていたのに、浴室にまで持ち込むようになりました。着信を確認するたびに画面を伏せる。そういった動作が増えていきました。
「職場の女性と仲がいい、という話は前から聞いていました。でもまさか、と思っていたんです。その女性も既婚で、子どももいると聞いていたので」
Yさんが疑いを確信に変えたのは、夫のスーツのポケットに見つけた小さなレシートでした。2人分の食事の痕跡。夫が残業と言っていた夜の日付でした。
調査の概要
Yさんから得られた情報は以下の通りでした。
- 夫の勤務先・通常の退勤時間
- 帰宅が遅くなりやすい曜日の傾向
- 夫が使用する交通手段
- 浮気相手と思われる女性の職場での役職・雰囲気
夫の退勤後の行動に絞り、尾行調査を開始しました。これまでの調査で、夫が退勤すると数分後に同じ職場の30代女性が後を追うように出てくるパターンが確認されていました。2人は勤務先近くで合流し、新宿方面へ向かうのが通常のルートでした。
調査当日もそのパターンが繰り返されました。夫が退勤し、数分後に女性が出てきました。合流した2人は新宿駅へ。これまでのパターンでは新宿で食事をしてから歌舞伎町のラブホテルへ向かうことが多かったのですが、この日は山手線に乗り換えました。
渋谷で下車。向かったのは渋谷・青の洞窟のイルミネーションでした。師走の夜、光に包まれた並木道を、2人は並んで歩きました。周囲は家族連れやカップルで賑わっており、正面からの映像と写真を自然な形で複数記録することができました。イルミネーションや観光地は、人混みに紛れながら証拠を記録しやすい場所でもあります。
その後、2人はコンビニで食料品を購入し、道玄坂のラブホテルへ直行しました。相手の女性も既婚であるため、深夜まで外にいるわけにはいかなかったのでしょう。食事の時間を省いた形での行動でした。ラブホテルへの入退場を映像と写真で記録しました。この日の調査でラブホテルの証拠は3回目となり、調査は完了しました。
「クリスマスのイルミネーションを、あの人と歩いていたんですね」
報告書を受け取ったYさんは、イルミネーションの場面の写真をしばらく見つめていました。
「クリスマスのイルミネーションを、あの人と歩いていたんですね」
静かな声でした。怒りは当然ありました。ただそれより先に、自分が信じていたものが一枚ずつ剥がれていく感覚があったのだと思います。相手が既婚で子どももいるということも、Yさんにとってはひとつの衝撃でした。
その後
弁護士を通じて夫と相手の女性に慰謝料請求を行いました。複数回にわたるラブホテルへの入退場の記録に加え、イルミネーションでの2人の様子を捉えた映像・写真が証拠として機能しました。W不倫のケースでは双方への請求が可能ですが、合計額には上限があるため、弁護士と連携しながら進めることが重要です。示談が成立し、離婚の手続きへと進みました。
W不倫の調査と証拠について
相手も既婚者であるW不倫のケースでは、証拠の記録方法と請求の進め方に注意が必要です。不倫の慰謝料相場と証拠の関係もあわせてご参照ください。また「相手が誰かはわかっている」という段階からのご依頼にも対応しています。ご主人の浮気調査についてまずご相談ください。
よくある質問
Q. 相手が誰かはわかっています。その前提で調査を依頼できますか?
できます。相手の情報が事前にある場合、調査の方向性を絞りやすくなります。ご相談の際にわかっている情報をお伝えください。
Q. 相手も既婚者の場合、両方に慰謝料を請求できますか?
できます。ただしW不倫の場合、双方への請求額の合計に上限があります。誰にどう請求するかは弁護士と相談の上で決めることをお勧めします。
Q. イルミネーションや観光地での写真は証拠になりますか?
なります。2人が親密な様子で行動している映像・写真は、関係性を示す証拠として有効です。ラブホテルへの入退場記録と合わせることで、不貞行為の立証につながります。
まとめ
目黒区在住・40代女性Yさんのケースは、夫の帰宅時間の変化とレシートへの違和感が出発点でした。職場の既婚女性とのW不倫で、渋谷のイルミネーションでの2人の様子と、複数回のラブホテルへの入退場を記録しました。
証拠をもとに双方への慰謝料請求が示談で成立し、離婚へと進みました。
「相手はわかっているが証拠がない」という状況でも、調査によって前に進むことができます。まずご相談ください。


