パートナーの浮気・不倫が発覚し、離婚を決意したとき、多くの方が「何から始めればいいかわからない」という状態に陥ります。離婚の手続き、慰謝料の請求、財産分与、子どもの親権——決めるべきことが多く、感情的に消耗した状態での対応を迫られます。

浮気・不倫が原因の離婚は、通常の離婚と異なり「有責配偶者(浮気をした側)」という要素が加わります。この要素が、慰謝料・財産分与・親権などの交渉において重要な影響を与えます。

この記事では、浮気・不倫が原因の離婚手続きの流れと、各ステップで知っておくべきポイントをお伝えします。

離婚前に確認すべき3つのこと

①証拠の確保

離婚交渉を有利に進めるために最も重要なのが、証拠の確保です。

不貞行為を証明する証拠がある場合、協議離婚・調停・裁判のすべてのステップで有利な立場に立てます。証拠の種類と有効性については浮気・不倫の証拠収集完全ガイドをあわせてご参照ください。

証拠がない・不十分な場合は、離婚手続きを進める前に証拠収集を行うことをお勧めします。「証拠なしで話し合いを始めたら相手に有利な条件を飲まされた」というケースは、当社への相談でも繰り返し出てきます。

②財産の把握

離婚前に、夫婦の財産を把握しておくことが重要です。

預貯金・不動産・株式・退職金——婚姻期間中に形成した財産は、原則として財産分与の対象になります。離婚交渉が始まると、相手が財産を隠したり処分したりするリスクがあるため、事前に把握しておくことが重要です。

③弁護士への相談

離婚手続きを進める前に、弁護士への相談をお勧めします。

「どのような条件で離婚できるか」「慰謝料はいくら請求できるか」「親権はどちらが取れるか」——こういった具体的な疑問に、弁護士が証拠と状況をもとに答えることができます。当社では顧問弁護士への無料紹介も行っております。

離婚手続きの3つのステップ

STEP① 協議離婚

離婚の第一ステップは、当事者同士での話し合い(協議離婚)です。

日本の離婚の約9割は協議離婚で成立しています。当事者同士で離婚条件(慰謝料・財産分与・親権・養育費など)について合意できれば、離婚届を提出するだけで離婚が成立します。

協議離婚のポイント

  • 合意内容は必ず書面(離婚協議書)として残す
  • 公正証書にすることで強制執行力が生まれる
  • 感情的な状態での合意は後悔につながることがある
  • 弁護士に交渉を依頼することで有利な条件が引き出せる

注意点
協議離婚は当事者同士の合意が前提です。相手が離婚を拒否したり、条件で合意できなかったりする場合は、次の調停へと進みます。

STEP② 離婚調停

協議離婚が成立しない場合、家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。

調停委員(男女1名ずつ)が仲介役となり、当事者双方の話を聞いた上で合意形成を促します。調停は話し合いの場であり、強制力はありません。調停で合意できれば「調停離婚」が成立します。

調停離婚のポイント

  • 調停は非公開で行われる
  • 弁護士に依頼することで有利な立場で臨める
  • 調停でも合意できない場合は裁判へと進む

STEP③ 離婚裁判

調停でも合意できない場合、離婚裁判(離婚訴訟)へと進みます。

裁判では、法律上の離婚事由(不貞行為・悪意の遺棄・3年以上の生死不明・回復の見込みのない強度の精神病・その他婚姻を継続し難い重大な事由)があるかどうかが判断されます。

浮気・不倫による「不貞行為」は法律上の離婚事由のひとつです。不貞行為を証明する証拠がある場合、裁判で離婚が認められる可能性が高くなります。

裁判離婚のポイント

  • 証拠が最も重要になるステップ
  • 弁護士への依頼が必須
  • 判決には強制力がある
  • 時間・費用がかかる

離婚時に決めるべき4つのこと

①慰謝料

浮気・不倫が原因の離婚では、有責配偶者(浮気をした側)に慰謝料を請求できます。

慰謝料の相場は、婚姻期間・不倫期間・精神的苦痛の程度・相手の経済力などによって異なります。また不倫相手(配偶者以外の当事者)にも慰謝料請求が可能です。詳しくは浮気・不倫で離婚する場合の慰謝料をあわせてご参照ください。

慰謝料請求のポイント

  • 証拠があるほど請求額が認められやすい
  • 時効は不貞行為の事実と相手を知ってから3年
  • 配偶者と不倫相手の両方に請求できる
  • 示談・調停・裁判のいずれかで決着をつける

②財産分与

婚姻期間中に夫婦で形成した財産は、原則として2分の1ずつ分けることになります。

預貯金・不動産・株式・退職金・年金(年金分割)——これらが財産分与の対象になります。ただし婚姻前からの財産・相続で得た財産は対象外です。

財産分与のポイント

  • 浮気をした側でも財産分与を請求できる
  • 財産を隠されるリスクがあるため早めに把握しておく
  • 不動産の評価額は専門家に確認する
  • 離婚後2年以内に請求する必要がある

③親権

子どもがいる場合、どちらが親権を持つかを決める必要があります。

日本では離婚時に親権者を1人に決める「単独親権」制度が採用されています(2024年以降は共同親権も選択可能になりました)。親権の判断は子どもの福祉を最優先に考えて行われます。

親権のポイント

  • 浮気をした側でも親権を取れる可能性はある
  • 子どもとの関わり・養育実績が重視される
  • 調査報告書が養育環境の問題を示す証拠として機能することがある
  • 親権と面会交流は別の問題として考える

④養育費

子どもを持つ側が受け取る養育費は、子どもが成人(または大学卒業)するまで支払われます。

養育費の相場は、双方の収入・子どもの人数・年齢によって異なります。家庭裁判所の「養育費算定表」が参考になります。

養育費のポイント

  • 公正証書に残すことで強制執行が可能になる
  • 相手が支払わない場合は強制執行・調停の申し立てができる
  • 養育費と面会交流はセットで取り決めることが多い
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離婚後に注意すべきこと

離婚後も慰謝料請求はできる

離婚が成立した後でも、時効(3年)内であれば慰謝料請求は可能です。

「離婚を急いだので慰謝料の話ができなかった」という場合でも、離婚後に改めて請求することができます。ただし証拠の保全は離婚前に行っておくことをお勧めします。

再婚禁止期間

女性は離婚後100日間、再婚が禁止されています(2024年の法改正により6ヶ月から100日に短縮)。ただし離婚時に妊娠していないことが医学的に証明された場合は例外です。

戸籍・姓の変更

離婚後、妻は原則として旧姓に戻ります。ただし離婚後3ヶ月以内に届け出ることで、婚姻中の姓を使い続けることもできます。子どもの戸籍・姓についても別途手続きが必要です。

よくあるご質問

Q. 証拠がない状態でも離婚できますか?

A. 協議離婚は証拠がなくても可能ですが、慰謝料請求・調停・裁判においては証拠が非常に重要になります。証拠がない場合は浮気調査を探偵に依頼する5つのメリットをあわせてご参照ください。

Q. 相手が離婚に応じない場合はどうすればいいですか?

A. 不貞行為を証明する証拠がある場合、調停・裁判で離婚が認められる可能性があります。弁護士に相談しながら手続きを進めることをお勧めします。当社では顧問弁護士への無料紹介も行っております。

Q. 浮気をした側でも財産分与・親権を請求できますか?

A. 財産分与は浮気をした側でも請求できます。親権については、子どもの福祉を最優先に判断されるため、浮気の有無だけで決まるわけではありません。

Q. 離婚と慰謝料請求は同時に進められますか?

A. はい、同時並行で進めることができます。離婚協議の中で慰謝料についても合意する形が一般的ですが、離婚後に改めて請求することも可能です。

Q. 子どもへの影響を最小限にするにはどうすればいいですか?

A. 子どもの前での争いを避ける、子どもの生活環境を安定させる、面会交流を適切に設けるといった配慮が重要です。弁護士・カウンセラーと相談しながら進めることをお勧めします。

まとめ

浮気・不倫が原因の離婚手続きの流れをまとめます。

離婚前に確認すべきこと

  • 証拠の確保・保全
  • 財産の把握
  • 弁護士への相談

離婚手続きの流れ

  • 協議離婚(当事者同士の話し合い)
  • 離婚調停(合意できない場合)
  • 離婚裁判(調停でも合意できない場合)

離婚時に決めるべきこと

  • 慰謝料
  • 財産分与
  • 親権
  • 養育費

感情的に消耗した状態での離婚交渉は、不利な条件を飲まされるリスクがあります。まず証拠を確保し、専門家のアドバイスを得た上で、冷静に手続きを進めることが重要です。一人で抱え込まずにまずご相談ください。当社は創業30年・相談実績3万件以上の実績で、証拠収集から弁護士紹介まで、トータルでサポートします。

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