「在宅勤務になってから、夫(妻)の様子がおかしくなった」
コロナ禍以降、こういった相談が急増しています。リモートワーク・テレワークの普及は働き方を大きく変えましたが、同時に不倫の形も変えました。当社への相談内容を見ていると、従来の職場不倫とは異なる「リモートワーク特有の不倫パターン」が明確に存在することがわかります。
今回は、現代の職場環境が生む新しい不倫の実態をお伝えします。
リモートワークが生んだ「新しい2人の時間」
リモートワーク導入前、職場の同僚と2人きりになる機会は限られていました。会議室での打ち合わせ、残業中のオフィス、休憩室での会話——いずれも物理的な「場所」の制約がありました。
しかしリモートワークは、この制約を取り払いました。オンライン会議という名目で、自宅という最もプライベートな空間から特定の相手と「2人きりで話す」ことが日常になりました。
「業務上の打ち合わせ」というオンライン通話が、気づかないうちにプライベートな会話に変わっていく——このプロセスは、グループLINEから個別トークへの移行と同じ構造です。最初は仕事の話、次第に雑談、やがて個人的な悩みや感情の共有へ。
しかもオンライン通話は、相手が「自宅にいる」という状況で行われます。スーツではなく普段着、背景に生活感のある部屋——この「素の相手」を見ることが、特別な親近感を生みます。
チャットツールという「常時つながる関係」
SlackやTeams、LINEワークスといった社内チャットツールの普及が、職場不倫の形を変えました。
以前は職場での会話は「その場にいるとき」に限られていました。しかしチャットツールはいつでもどこでもつながれる環境を作りました。深夜に「明日の資料について」という名目でメッセージを送る、休日に「先週の件を確認したくて」というやりとりをする——業務の延長という建前で、24時間の接触が可能になりました。
これはママ友・パパ友不倫のSNS編で触れた「24時間続く関係」と同じ構造です。仕事のツールであるため配偶者は内容を確認しにくく、「仕事の連絡だから」という説明が通りやすくなっています。
特に問題になりやすいのが、DM(ダイレクトメッセージ)機能です。グループチャンネルでは全員が見ていますが、DMは2人だけの会話です。「業務の確認」という名目のDMが、感情的なやりとりに変わっていくプロセスは、職場内での不倫の新しい入口として現場では繰り返し見られます。
「出社」と偽って外出するリモート不倫
リモートワークの普及によって増えているのが、実際には在宅勤務であるにもかかわらず、「出社」と説明して外出するパターンです。
配偶者には「今日は出社日」「打ち合わせがある」と伝え、実際には職場ではなく不倫相手と会います。この場合、「仕事に行っている」という前提があるため、帰宅時間が多少前後しても不自然に思われにくいです。また、リモートワークの普及によって勤務形態が複雑になり、出社日や勤務場所を配偶者が正確に把握しにくいことも、このパターンを成立させやすくしています。
さらに最近増えているのが、不倫相手と一緒に「仕事をする」という形で会うケースです。カフェやコワーキングスペース、あるいはビジネスホテルのデイユースなど、リモートワークが可能な場所で、それぞれパソコンを開きながら長時間を共にします。
この場合、「外で仕事をしている」「集中できる場所で作業している」といった説明が自然に成立するため、疑いを持たれにくくなっています。また、仕事という名目があることで、長時間一緒に過ごしても不自然になりにくく、「今日は会議が多かった」「作業が長引いた」といった説明も成立しやすい状況です。
従来の職場不倫は、勤務後の食事や休日のデートなどが中心でしたが、リモートワークの普及によって「仕事をしながら会う」という新しい形の関係が生まれています。実際に当社への相談でも、「出社と言っていたが会社に行っていなかった」「カフェで仕事をしていると言っていたが、同じ相手と頻繁に会っていた」「ビジネスホテルで作業しているはずが、特定の人物と長時間過ごしていた」といったケースは、ここ数年で増えている傾向があります。
「在宅中の自由時間」という盲点
リモートワーク不倫の特徴として、在宅中の「見えない時間」があります。
オフィス勤務であれば、就業時間中の行動はある程度可視化されています。しかし在宅勤務では、仕事とプライベートの境界線が曖昧になります。「今日は在宅で仕事している」という状況で、実際にどこで何をしているかは配偶者には見えません。
特に問題になるのが、「在宅勤務のフリをして外出する」パターンです。パソコンを開いたまま外出し、スマホで「在宅勤務中」を装いながら不倫相手と会います。カフェで作業しているという建前で、実際には特定の相手と過ごしている——このパターンは当社への相談でも複数確認しています。
配偶者が仕事に出かけている間の「2人きりの自宅」という状況が、新しい不倫の機会を生んでいることもあります。「夫が在宅勤務の日に特定の女性が来ている」という相談は、コロナ禍以降に明確に増えました。
オンライン飲み会という「新しい打ち上げ」
コロナ禍で生まれたオンライン飲み会という文化が、不倫の新しい転換点として機能するケースもあります。
リアルの飲み会よりカジュアルに参加できるため、「少し顔を出すだけ」という感覚で参加しやすくなっています。しかし複数人での飲み会が解散したあと、特定の2人だけで「2次会」としてオンライン通話を続けるパターンが生まれることがあります。
「オンラインだから何もないだろう」という認識が、配偶者側の警戒心を下げます。しかし感情的なつながりは、物理的な接触がなくても十分に育ちます。深夜まで続くオンライン通話が、関係の転換点になったという相談は当社でも経験しています。
リモートワークと出社の「ギャップ」
完全リモートではなく、週に数回出社するハイブリッド勤務のケースでは、「出社日だけが2人の時間」という構造が生まれることがあります。
普段はオンラインでつながりながら、出社日に実際に会うという関係は、同窓会不倫に似た「定期的な再会の高揚感」を生みます。毎日顔を合わせる完全出社の関係とは違い、出社日が「特別な日」として意識されやすくなっています。
「週1回の出社日に2人で昼食を食べるようになった」「出社日だけ帰宅が遅くなる」——このパターンは、ハイブリッド勤務が普及してから新たに増えた相談パターンです。
リモートワーク不倫を見抜くサイン
在宅という「見えない環境」での不倫は、サインを見つけにくいです。以下の変化に注意してください。
在宅中の行動変化
- 在宅勤務中にイヤホンをつけたまま別室に移動することが増えた
- 「会議中」という時間が不規則に長くなった
- 在宅のはずなのに外出していることがある
チャットツール・スマホの変化
- 仕事用のスマホやPCを配偶者に見せたがらなくなった
- 深夜や休日に「仕事の連絡」という通知が増えた
- 特定のツールのアプリを新たにインストールした
出社日に関連する変化
- 出社日の帰宅時間が遅くなった
- 出社日の前から身だしなみに気を遣うようになった
- 出社日の職場での出来事を話したがらなくなった
リモートワーク不倫の調査について
在宅勤務中の不倫は、従来の行動調査とは異なるアプローチが必要になることがあります。
「在宅勤務中に外出しているかどうか」の確認、「出社日の退勤後の行動調査」、「ハイブリッド勤務での出社パターンと行動の照合」——これらは当社が実際に対応してきた調査の類型です。
「在宅勤務だから調査できないのでは」と思って相談をためらっている方もいらっしゃいますが、在宅中の行動であっても調査可能な方法はあります。まず状況をお聞かせいただければ、最適な調査方法をご提案できます。
リモートワーク環境特有の証拠——チャットツールのやりとりの痕跡、オンライン会議の履歴、在宅中の外出記録——これらを浮気調査と弁護士の連携で触れた流れに沿って法的手続きにつなげることも可能です。
FAQ
Q. 夫が在宅勤務中に別室で長時間通話しています。仕事の会議だと思っていましたが、最近気になっています。
A. 在宅勤務中の長時間通話は確認が難しいのが実情です。ただし通話の時間帯、頻度、通話後の様子に変化があるようであれば、実態を把握する方法はあります。「仕事の会議かどうかわからない」という段階からのご相談でも構いません。状況を整理するだけでも、次の行動が見えてきます。
Q. 妻がリモートワーク中に外出していることに気づきました。調査できますか?
A. 在宅勤務中の外出調査は対応可能です。外出のパターン、行き先、接触相手の特定など、状況に応じた調査方法をご提案します。まずは外出が確認された日時や頻度など、気になっている点をお聞かせください。
Q. 完全リモートで職場の人と実際に会う機会はほとんどないはずです。それでも不倫は起きますか?
A. 完全リモートであっても、オンライン上での感情的なつながりが深まり、やがてリアルな接触に発展するケースは実際にあります。また「完全リモートだから大丈夫」という思い込みが、サインを見逃す原因になることもあります。気になる変化があれば、お気軽にご相談ください。
まとめ
リモートワーク・テレワークという新しい働き方は、職場不倫の形を大きく変えました。オンラインツールによる常時接続、在宅中の見えない時間、出社日の特別感——これらが重なるとき、従来とは異なる形で不倫が生まれます。
「在宅だから安心」という認識は、むしろ盲点になりえます。リモートワーク環境に特有の変化を見逃さないことが、早期発見への第一歩です。
次回はシリーズ最終回。職場不倫が発覚したあとの「職場崩壊」という現実についてお伝えします。


